価格戦略
手作業でモノを作る場合、何を作るにしてもそれなりの時間がかかります。
「一点一点手作り」って事ですから当然価格は高くなければなりませんよね?
でも「趣味」でやってる人は生活がかかってる訳でもないので価格設定が非常に安くなりがちです。
「少しでもお金になればそれでいいのよ」
って方はそれでも構いません。
(このブログは必要無いかも)
価格を上げてみましょう。
今まで2000円で売っていたものを3000円にすれば、6000円を売り上げるのに3つ作らなければならなかったのが2つ作るだけでよくなるのです。
当たり前ですって?
私たちは「作り手」なので、ただ仕入れて売るのとは違い、そこに「作る」という工程が必要です。
そして私たちの時間は限られています。
作り手は「薄利多売」ではやっていけないのです。
少しでも高いモノを作って売るかが重要です。
(だって手作りですから)
価格=価値
価格が高いとそれだけで「価値が高い」と感じるものです。
人間は、ある状況下で全ての情報を吟味して判断を下しているのではなく、
「思考のショートカット」
のようなものを使っています。
例えば、「なかなか手に入らないものは皆んなが欲しがっているものなのできっと価値が高いんだろうなあ」というのは子供の頃からの経験で
「レア物」=「価値が高い」
というショートカットになります。
実際その「レア物」が価値が高いかどうかは関係ありません。
同じように「価格が高い」=「価値が高い」というのは子供頃から刷り込まれています。
その「モノ」に関して詳しく価値の判断ができる人は別として、
よくわからない人は付けられた「価格」によってその価値を判断します。
だからと言って価値がわからない人から「ぼったくれ」と言っているのではありません。
逆のパターンを考えなければなりません。
「価格が安いモノ」=「価値が低い」
というショートカットも当然あるのです。
それは、損ですよね?
せっかく手間暇かけてハンドメイドで作っても安いから「大したものじゃないんでしょ?」って、思われるのは。
私自身、「価格」に関する本を読んですぐにある商品の価格を6000円から8000円に上げてみました。
(値段上げるのってすごい怖いんですよ。売れなくなったらどうしようって)
実際値段を上げてから少しの間売れなくなりまして、「やばいぞ」と思ってましたが、少し経てばまた普通に売れ始めました。
それからもう4年ぐらい経っていますので、その差額の2000円はとんでもない金額となっている訳です。
6000円の商品の原価が4000円だったとすれば、利益は、2000円です。
仮に元の価格から2000円価格を上げるとどうなるでしょう。
それだけで利益が倍です。
つまり値上げした分は全部利益なのです。
利益を倍にするのは意外と簡単なのです。
価格を上げて売れる数が減ったとしても1つの利益が高い分、
最終的な利益が変わらなかったとします。
それでは価格を上げても結果同じなのでは?とお考えのそこのあなた!
売れる数が減ったというのは、その分作る時間も減るという事です。
時間が命の私たち作り手にとっては非常に価値があるのではないでしょうか?
因みにこのような考え方はやはり本を読まなければ知らなかったので、知識は本当に大事です。
メーカーの職人だった頃はいかに良いものを作るか、とか技術的な面ばかり気にしていればよかったのですが、1人でやっていくには「作る」意外のことにかなり時間をかけなければならないのです。
前述の「価格」についての本は、
ダンケネディ著『世界一ずる賢い価格戦略』
という本で、3000円くらいするのですが、その中の1つを実践しただけで一瞬で元が取れてしまいます。
また、「価格=価値」のショートカットの考えは
(これは絶対読むべき本の一つ)
によるものです。
やはり本というのは抜群にコスパの良い勉強法だと思います。
これからも私が読んで実践して役に立った本なども、紹介していきますね。
※ある意味独立して真っ先に読まなければならないのはマイケル・ガーバー著『初めの一歩を踏み出そう』かもしれません。
これは職人が独立することがいかに難しいかを知るのにもってこいの本。この本を読むと一人での経営は無謀ということになってしまいます。それが一般的な考えでしょう。それを踏まえて一人でやっていこうというのがこのブログの主旨です。